アイヌモシリ(大地)とフッキ(花)

フキノトウは街育ちの私には特に好きな花ではなかったけれど、2年前私をニセコで迎えてくれて初めてエッセンスを作った花。 そしてこの春見入ってしまった中心の赤いニワトコの花。初めて見る花だと思ったら、それはよく知るスコットランドのエルダーと同じ花だった。 記憶をくすぐるフレッシュティーの青い香り。 シラネアオイは山登りをしていた頃一度は見にゆきたいと思っていた花。そして北海道-ニセコにもあるのだと最近知り、クリスマスローズがなんとなく気になるのはこの花に似ていたからだということもわかった。

仕事も何にもしなくていいと言われたらどうする?」 10日程前そう訊かれて口から出たのは「北海道に行きたい」という言葉。

ああ、もっと何かあるだろうともどかしく自分でも思うのだけれど、それ以外の言葉は出て来なかったのでした。 だから仕事を辞めることに加え、一度は北海道に行かなければ始まらないとも思っていてー そう気づいた時、この映画のことを想い出したのです。 『kapiw(カピウ)とapappo(アパッポ) アイヌの姉妹の物語』 そして観に行ったのですが、、最初の30分くらいは忍耐でした。危うく席を立ちそうになりました。 映画として見ながら、技術的なことから内容に到るまで、様々な批判が胸に湧いてきました。 でも、フッキさんのムックリの演奏と、絵見さんのウポポ、素朴なトンコリの音色。 これを聞くためだけに来たのだと思いました。

映画を見た翌朝、母に家系のことを尋ねました。 祖父母は上京した後出会って結婚し、母は東京で生まれました。 祖母は富良野、祖父は札幌の出身だったそうでアイヌの血は流れていないようでしたがこの母を選んだのも過去生+その辺の理由かもしれません。 物心ついた時には、北海道への憧れがありました。

北海道一九九八

また様相が二つになって来ました。 宇宙か、地球か、この二つを繋ぐ記憶があり抜けているだけなのか。 まだ、何かが欠けている気がしています。 いえいえ、そうではなくて季節になると繰り返すこの感じ。 宇宙も北海道も帰りたい場所なのだと思いました。 ヤマブキのエッセンスを取っているこの頃、インナーチャイルドと相まってこの気持ちが刺激されているのかもしれません。